2014年1月6日月曜日

04 ガン備忘録


400 ガン備忘録目次


401 PSAの判断基準
402 前立腺ガンのステージ
403 グリソンスコア
404 骨シンチグラフィー
405 先進医療
406 前立腺ガンのホルモン療法
407 前立腺ガンの五年生存率
408 部位別ガンの五年生存率
409 ゲルソン療法 (食事療法の祖)
410 セルフ治療 (橋本豪医師の教え)
411 ガンとファイトケミカル
412 ファイトケミカ見表
413 デザイナー・フーズ・プロジェクト
414 ファイトケミカルは薬を超えるか
415 野菜別ファイトケミカル
416 アポトーシスとガン再発
417 ジェネリック医薬品
418 サプリメント
419 近藤誠医師に学ぶ
420 船瀬俊介氏の警告
421 酸化と還元と (サプリメントその2)
422 ウオーキングの楽しみ
423 アキラめない(写真)
424 飛び立つ寸前のアゲハチョウ(写真)
425 ガンの痛みの本質
426 ノルデックウオーキング( 2014.4.22



401 PSAの判断基準

PSA(前立腺特異抗原)は、前立腺ガンの有無を判定する基準として使われているタンパク質。前立腺ガンになるとPSAが血液中に増えるため判断基準として使われている。
年齢にもよるが、正常の人では、PSAの正常値はおおむね4以下だとされる。そこから考えると、私の721という数値はとてつもなく高い。


402 前立腺ガンのステージ

ガンのステージは表に見るとおり、ガンの転移の状況からAからDがあり、中でD2は骨や肺など遠隔地に転移していて最悪である。D3というのはあるがこれは再発した場合のステージである。


403グリソンスコアー

前立腺ガンの悪性度を判断する指標。6以下はおとなしいガン。7は前立腺ガンの中でもっとも多いパターンで中ぐらいの悪性度。8から10は悪性度が高いガン。

Ganjoho.jp


404 骨シンチグラフィー

全身の骨シンチグラフィーの映像には移転したガンの箇所が黒くでている。骨盤と足の付け根、脊椎、左と右の肋骨に移転がくっきりとみられた。
別のCT写真からはリンパ節などに転移がみられ、また胸のレントゲン写真からは、もやのような白い影が肺の全体に広がり、肺への転移も認められた。全身にガンが転移している事実が、撮影をつうじて、まざまざと見せつけられた。


405 先進医療「陽子ガン療法」

「ホルモン療法」以外の別な治療法ということで、厚生労働省から先進医療として認可されている「陽子ガン療法」についても調べてみた。陽子を使う粒子治療の利点は、放射線治療のような副作用がないことである。患部のみをターゲットとする局所的な治療法で、局所制御率は96パーセントと非常に高い。しかし局所の治療法のため、私のように全身に転移しているケースは適用できない。また保険適用外のため、国立がんセンターの場合で288万円と、かかる費用はべらぼうに高い。
治療費を負担できたとしても、ガンが転移している場合には「先進医療」からも見放されているのである。

独立行政法人国立がん研究センター東病院のホームページを開くと詳しい説明がある。
国立がん研究センター



406 前立腺ガンのホルモン療法

前立腺ガンの治療法は①手術、②放射線、③ホルモン療法の三つがあるが、私の場合は、③ホルモン療法でいくと告げられた。

(一)前立腺ガンの治療法はガンの進行度に応じて変わってくる。
『ホルモン療法ハンドブック」(発行:アストラゼネカ株式会社)の解説がわかりやすく参考になった。
(1) 「限局ガン」(前立腺内のガン):主な治療法は手術と放射線。(補助療法としてホルモン療法)
(2) 「局所浸潤ガン」(前立腺の皮膜を超えて広がっている):主な治療法は手術→ホルモン療法、あるいは放射線治療→ホルモン療法
(3) 「進行ガン」(骨やリンパ節に転移している):主な治療法はホルモン療法
これによると、早期のガンは手術か放射線で治療する。一方、転移している進行ガンの場合はホルモン療法を中心におこない、ガンの進行を抑え、長期的にガンをコントロールすることを目指すとある。

(二)前立腺ガンは特殊なガンで、男性ホルモンがなくては生き続けられない。
この性質を利用して、男性ホルモンの分泌を減らしてガンが大きくなるのを防ぐ治療法を「ホルモン療法」といっている。ホルモン療法が「ガンを眠らせる療法」といわれているのは、このためだ。

(三)ホルモン療法は全身的に効果を発揮するため、進行してひろがってしまった前立腺ガンの治療に広く用いられる。
男性ホルモンは、睾丸で95パーセント、副腎で5パーセントが作られている。この男性ホルモンをコントロールするのがホルモン療法である。
ホルモン療法には二つの方法がある。
(1) LH‐RHアゴニスト注射=男性ホルモンの分泌をおさえる方法
(2) 抗男性ホルモン剤=男性ホルモンの働きを妨げる方法

これら二つを組合せ、LH‐RHアゴニスト注射で男性ホルモンの分泌を抑え、抗男性ホルモン剤で完全に抑えきれない男性ホルモンの働きを阻害、治療の効果を最大限にたかめる治療法をMAB療法という。
ガンが全身に転移している進行ガンである私の場合は、LH‐RHアゴニスト注射と抗男性ホルモン錠剤を併用したMAB療法となった。

(四)ホルモン療法に問題点
みはま病院の資料によると「(ホルモン療法)によりガン細胞はしぼんでいき、それに応じてPSAも下がっていく。しかしガンのタイプにもよるが1~4年の間にはホルモン療法を行ってもガンが増殖を開始する。このことを前立腺ガンが再発したという。こうなるとガン細胞は抑えきれない」と医者は話した。

(五)男性ホルモンを抑える別の方法 は 睾丸摘出である
2011年9月に除睾手術を行った。理由は以下の三点である。

①     男性ホルモンを抑えるホルモン注射について、「効果の持続性」に対する疑問
②     ホルモン注射の副作用が、学会でいくつか報告されていること
③     注射の金額が高いこと

「効果の持続性」については、前に触れている
主治医は、ホルモン注射より除睾手術のほうがガン再発の可能性は少ないし、副作用も少ない。また一回の注射代と手術費用が同じだと説明している。この点は医者によって考え方の違いがあり、患者としては悩ましいことである。


407 前立腺ガンの五年生存率

インターネットで前立腺ガンの5年生存率(第四表)を調べてみると、D(転移性ガン)レベルの場合は5年生存率が29パーセントであった。A(偶発的に発見されたガン)の場合の5年生存率は97パーセント、B(局部限定ガン)では100パーセント、C局(所浸潤ガン)では60パーセントであった。
ほかのデータを見ても、Dレベルのうち骨や肺など遠隔点に転移している場合の5年生存率は20~30パーセントと、ほぼ同じ結果が報告されている。
早期に発見し適切な措置を取れば、前立腺ガンの場合の5年生存率は、他のガンに比べてきわめて高い。ところがリンパ節や骨や肺などに転移している場合には、通常の前立腺ガンと比べると5年生存率が極端に低くなる。あらためて、自分がおかれている状況がいかに厳しいかを認識させられた。


408 部位別ガンの五年生存率

全がん協のデータでもステージⅣ(遠隔転移がん)の場合は、いずれのガンでも急速に生存率が落ちているのが認められた。



409 ゲルソン療法とは

食事療法を調べていくとマックス・ゲルソンの栄養療法にたどり着いた。インターネットで調べてみると「ガンの栄養療法の創始者」とあった。マックス・ゲルソン博士(1881~1959年)はユダヤ系ドイツ人で、ベルリン大学医学部を卒業、1938年ナチスの迫害を逃れてニューヨークに移住。1930に完成した栄養療法で多くのガン患者を助けたとある。著書の『ゲルソン療法全書』は欧米で広く読まれている。
さきに述べた済陽式ガンの食事療法、橋本氏「本気塾」の食事療法の部分は「ゲルソン療法」が基になっている。

ゲルソン療法のポイントは
① 徹底した塩分の排除とカリウムの大量供給
② 有機栽培で作られた野菜・果物のサラダ、ジュース、スープを大量に摂る
③ 全粒穀物
④ 油と油脂を含む食品はすべて禁止
⑤ 肉類、魚介類その他の動物性たんぱく質の禁止
⑥ アルコール・タバコ・香料品は禁止

ゲルソン療法の基本理念は「ガンを全身の栄養障害、代謝障害がもたらす病気」と定義づけ「高たんぱく、高脂肪の食事に偏って、ビタミン、ミネラル、酵素が不足すると、身体のさまざまな代謝に異常をきたし、その結果としてガンを引き起こす」。したがって「食事療法によって人間が本来備わっている免疫力を高めて治療すればガンは自然消滅する」という考え方である。

塩分大好き人間の私にとって、なぜ塩分がなぜ良くないかの説明も納得した。
無塩食は、細胞内外のナトリウムとカリウムのバランスを正常に保つために必要なことで、われわれの身体は細胞の外部にナトリウム、細胞の内部にカリウムが多い状況でバランスが取れる。しかし塩分の取得が多くなるとミネラルバランスが崩れ、細胞の中にナトリウムが入り込み、細胞の外にカリウムが追い出されて細胞の代謝がうまくいかなくなる。厳格な無塩食を実施すると、身体に蓄積されたナトリウム・塩素・余分な水分が追い出され、ガン細胞が分裂、増殖するのを防ぐとあった。晩期ガンで追い詰められた私としては、なにはともあれ無塩食でいくしかないと覚悟を一段と強めたわけである。
もう一つ、無塩食によってナトリウムが不足するのではないかと心配していたが、「無塩食をはじめると発汗が抑制される」とあった。風呂に入って汗をなめてみると確かに塩分の味はしなかった。
また海藻類、魚介類にも塩が含まれているから、一日に必要な塩分2~3グラムは食材に含まれるとあった。これも納得がいく説明であった。
大量の野菜・果物を摂ることによって、ビタミン、ミネラル、酵素など必要な栄養素が補給できる。新鮮な野菜・果物による搾りたての生ジュースは、体内における吸収率が高く、野菜・果物の栄養素を効率よく摂取できる。消化酵素も豊富に含まれているので、消化のためのエネルギーを体内で作る必要がないと説明されていた。植物の持っている可能性は計り知れないと思ってしまう。

ゲルソン療法で飲まれているジュースは一回220cc、一日13回で3,000ccとある(掛け合わせてもなぜか3,000ccにたりない)。それにしても半端な量ではないがこの3,000ccが世界の標準になっている。
geruson療法

409b星野式ゲルソン療法
星野仁彦医師 福島学院大学教授・医学博士の事例は、自身医者で末期の大腸ガン・肝臓ガンに罹患し、五年生存率0%といわれた段階で抗ガン剤を否定し、星野式ゲルソン療法によりガンを完全克服した。
ゲルソンの栄養療法では大量の生野菜ジュースを飲む。
このジュースのガン抑制のメカニズムを星野医師は以下のように記述している

フリーラジカル(活性酸素)の無毒化
発ガンプロモーション(促進因子)の抑制効果・傷ついたDNAの修復
マクロファージ(大食細胞)、Tリンパ球の活性化
ガン細胞のアポトーシス(自殺)誘導
ミネラルのアンバランス(特に細胞のNa/K比)の修復
星野式geruson療法



410 セルフ治療

橋本豪医師は、セルフ治療では食事、自律神経、およびメンタル(精神)という三つのフィールドで取り組むことを提案。どれかひとつではなく必ず三つのフィールドに総合的に取り組むことを心がけること。これがガンに克つセルフ治療と述べている。



411 ガンとファイトケミカル

ガンの発病には「二段階説」がある。
第一段階は、「発ガンのイニシエーター」と呼ばれる細胞を傷つけるフリーラジカルが細胞膜を傷つけ、細胞の中のDNA(遺伝情報)を傷つけ、傷ついた細胞がそのまま分裂してしまった状況がガンの発生である。いわば「ガンの赤ん坊」の誕生で、この段階ではまだ害もなく、眠った状態である。

第二段階は、その細胞を目覚めさせる「発ガンのプロモーター」で、異常になったDNAの情報を持った細胞が細胞分裂を始めるようにさせる促進因子の役割である。
一個の細胞から10億個ぐらいの細胞が集まる大豆ぐらいの腫瘍になるには10年~20年かかる。ところがここから10倍になるにはたった1.5年~2年しかかからない。

第一段階の「発ガンのイニシエーター」と戦うには細胞の酸化を食い止める「抗酸化剤」が必要である。

第二段階の「発ガンのプロモーター」に対抗するには、ガン化した細胞を殺すための「免疫力向上」と、ガンが成長しないようにする「抗ガン作用」を持った物質が必要である。

抗酸化作用、免疫力向上作用、抗がん作用の三つの作用をもった物質があればいいのだが、自然界では、たとえば抗酸化の栄養素についてはビタミンC、ビタミンE、ベータカロチン、葉酸。ミネラルではセレニウムなどが良く知られている。いずれも緑黄色野菜に多く含まれている。

実は抗酸化作用、免疫力向上作用、抗ガン作用の三つ作用をもった物質が1980年代に次々と植物性食品から発見されていった。植物性食品が一躍注目を集めることになったのである。

以下の項目を参考にされたい
「412 ファイトケミカル早見表」
「413 デザイナーフーズ」
「415 野菜別ファイトケミカル」




412 ファイトケミカル早見

ここに挙げられているファイトケミカルの事例はほんの一例に過ぎない。ガンと植物の関係はもっと注目されていいと思う。 
資料はガンサポート情報センター(2007.12月号)
セレンクリニック診療部長高橋弘資料より抜粋

400 ガン備忘録目次


413 デザイナー・フーズ・プロジェクト

アメリカの国立ガン研究所は、膨大な量の疫学調査データを収集し、ガン予防に効果のある食品および食品成分約40種類をピックアップし、その重要性にあわせてピラミット型の図(デザイナーフーズリスト)を作成した。図は、上に行くほどガン予防の効果が高い植物である。



414 ファイトケミカルは薬を超えるかもしれない

『長生きしたければファイトケミカルを摂りなさい』(山崎正利著河出書房新社)によると「白血球の活性を高める野菜と果物」という図がある(十三図)。この図の中でキャベツ、ナス、大根、ほうれん草、キュウリなどの野菜が、インターフェロンやガンに用いられる免疫活性剤よりも白血球の活性を高めていることが明らかにされている。今後、研究が進めば、より詳しくファイトケミカルの持てる力が明らかになることを期待したい。

414b ファイトケミカルは熱を加えても破壊されない


インターネットを調べていたとき、「ファイトケミカルは加熱調理しても破壊されない」「煮ても焼いても、茹でても、揚げても、問題なく栄養摂取ができる」とあった(URL)。
別のところで、高橋弘(セレンクリニック診療部長)は「ファイトケミカルは植物の細胞に含まれる安定した物質。(人間の)体内に吸収するには(植物の)細胞膜を破壊しなければならない。熱を加えることでファイトケミカルが細胞外に溶け出し、煮出し続けるとその効力も8~9割が煮汁に溶け出す。その効果の中には強力な抗がん効果も含まれる」「生ジュースに比べ同じ野菜を煮出したスープは10~100倍もの抗がん効果が潜んでいる」と述べている。
この記事に触れてから野菜汁の作り方を変更した。生ジュースの搾りかす、かぼちゃの種(種は包丁で切れめをいれておく)、たまねぎの皮、野菜のヘタなどなんでも入れて煮出している。
それ以前は、生ジュースの搾りかすは、半分は野菜汁のダシに使い、残りの半分は捨てていた。この捨てていた分の残りかすからファイトケミカルスープをつくって、生ジュース一回分とすることにした。熱に弱い栄養素は生ジュースで摂り、熱を加えることでより効果的なファイトケミカルを煮汁スープから摂れるなら、最高の組み合わせと考えられる。
高橋医師レポート




415 野菜別ファイトケミカル(植物栄養素

デザイナーフーズにあげられている植物を調べてみると、驚くべき力があることがわかってきた。そのいくつかをあげてみたい。(絵はすべてインターネットから取ったもの)

にんにく(ユリ科、原産地中央アジア
にんにくには400種類以上の化学物質が見つかっている。
これら化学物質の役割は、まだわかっていない部分が
ほとんどである。
強い刺激臭をだすイオウ化合物のなかに、強い殺菌作用、
免疫作用、抗ガン作用が認められている。特に消化器系
のリスクを軽減し(胃ガン、結腸ガン)、ガンの増殖スピードを抑える作用や、免疫細胞を活性酸素から守る作用が認められている。

キャベツ(アブラナ科、原産地大西洋沿岸・地中海沿岸)     
キャベツのビタミンUは、胃腸の粘膜の新陳代謝を活発にし、
胃潰瘍、十二指腸潰瘍の回復をサポートすることで知られ
ている。
辛味成分のイオウ化合物(イソチオネート)が、免疫細胞の
数を増やしたり活発化させ、ガンの発生や増殖を防止する効果が報告されている。

大豆(マメ科、原産地中国東北部・シベリア)        肉に匹敵するたんぱく質を含有する植物として、「畑の肉」
「大地の黄金」などミラクルフードとして注目されている。
大豆イソフラボンは、弱い女性ホルモン作用(エストロゲン
に似た成分)があり、乳ガン、前立腺ガンの予防効果が
よく知られている。
イソフラボンの一種である「ジェニスタイン」は、腫瘍の
血管新生を抑える効果があり、ガンの増殖を抑制する。
大豆からは、大豆サポニンのほか多くの抗酸化剤が発見されている。

生姜(ショウガ科、原産地熱帯アジア)                
辛味成分シンゲロールなどの中に抗酸化作用、ガンの発生、
進行を防ぐ効果が報告されている。

人参(セリ科、原産地アフガニスタン)
ベータカロチンが抗ガン作用、免疫力アップ、
同じくアルファーカロチンが抗酸化作用、
免疫力アップに効果が認められている
。第一グループに属しているバースニックは、
西洋人参ともよばれている。
アスコルビナーゼ(酵素)がビタミンCを破壊するため、レモンや酢を使うと良い。

セロリ(セリ科、原産地地中海沿岸・中近東)
食欲増進、精神安定、疲労回復、エネルギー代謝の促進効果がある。ガン関連の効果については今回調べることができなかったが、個人的な感覚では、いずれ発見されると思う。

たまねぎ(ユリ科、原産地中央アジア)
強い辛味、香味の中にイオウ化合物がある
血液をさらさらにして、高血圧、糖尿病、
脳血栓、脳梗塞の予防など生活習慣病に
広く効果が報告されている。
イオウ化合物に抗酸化作用、がん予防効果がある。ポリフェノールの仲間である「ケルセチン」はガンを誘発する物質を不活性にし、ガンの成長を促す酵素を阻害する作用がある。

茶(ツバキ科、原産地中国雲南省)
緑茶生産地ではガンの死亡率が低く、中でも胃ガンの死亡率は、全国平均の五分の一であった。
渋み成分「カテキン」が発ガン抑制作用、抗腫瘍作用、突然変異抑制作用、抗酸化作用が報告されている。カテキンの抗酸化作用はビタミンEの約20倍の強さがあることが明らかにされている。
カロチンには発ガン抑制作用、ビタミンEには抗酸化作用が認められている。

トマト(ナス科南アメリカの西部高原)
代表的な緑黄色野菜。「トマトが赤くなれば医者が青くなる」という慣用句があるほど、健康作用については、慣習的にもよく知られている。トマトの赤は「リコピン」によるもので、抗がん作用、抗酸化作用が知られている。ハーバード大学の研究では、トマト関連食品の摂取と前立腺ガンの罹患率の低さとが相関していると発表している。

ナス(ナス科インド東部)
細胞が何らかの理由で変異を起こし、それが
進行拡大するとガン化することがある。
この変異を抑制する物質のことを「抗変異原性」といい
植物の生理的機能の一つであるナスは飛びぬけて多く含まれているが、このほかブロッコリー、小松菜、ほうれん草、ゴボウにも多く存在する(大久保増太郎著『日本の野菜』中広新書・154ページ参照)

ブロッコリー(アブラナ科地中海)
代表的な緑黄色野菜。カロチンは抗酸化作用がある。ビタミンCはレモンの2倍。抗変異原性はナスについで多い。






玄米(イネ科、原産地中国雲南省)


 右図は玄米と精製米の成分を比較したものである。
籾殻を取っただけの精米していない米。糠成分の中にミネラル、ビタミン、植物繊維、脂質を多く含む。糠成分、胚芽の中に抗酸化物質を多く含む。精製米にすると糠成分、胚芽に含まれる有効成分が失われてしまう。(第五図)玄米と精製米の成分比較

1999年アメリカの食品医薬品局(FDA)の許可により、51パーセント以上の全粒穀物を含む食品については、「ガンや心臓病のリスクを減らす可能性がある」と表示できるようになった。アメリカ、カナダの食生活指導では、穀物の半分以上を精製しないよう指導している。(ウイキベディア・フリー百科辞典参照)

ブロッコリー(アブラナ科地中海)
代表的な緑黄色野菜。カロチンは抗酸化作用がある。ビタミンCはレモンの2倍。抗変異原性はナスについで多い。


デザイナーフーズには入っていないが、私が良く摂っている野菜は、ごま、きのこ、かぼちゃ、大根、かぶ、ほうれん草などがある。これらも抗酸化作用、免疫力強化、抗ガン作用が報告されている。

ゴマ(ゴマ科、原産地アフリカ)
ミネラル、ビタミン、たんぱく質、植物繊維、脂質と栄養分の宝庫である。ゴマリグナン(含むセサミン)は、抗酸化作用、抗がん作用が報告されている。

きのこ(キノコ科、不明)
グルカンという多糖類が白血球を活性化させ、ガンの発生や進行を阻止する作用がよく知られている。シイタケ、カワラタケ、スエヒロタケから抗腫瘍成分が抽出されて免疫活性剤として製薬化されたものもある。
シイタケ、エノキ、シメジ、マイタケなど手に入りやすいキノコ類を日常的に摂っていると、免疫力効果を高める可能性が指摘されている。



416 アポトーシスとガンの再発イメージ

「ホルモン療法によって、ガンが眠っている状況とはどういうことか」と医者に聞いてみた。医者は「前立腺ガンは特殊なガンで、男性ホルモンなしには生きられない。男性ホルモンの投与によってガン細胞がアポトーシス(管理調整された細胞死)の状況にある。ところが前立腺ガンによっては、ホルモン療法が効かないガン細胞があり、これが動き出す可能性がある。それが前立腺ガンの再発で、このときは制癌剤といった別の方法をとることになる。ガンが完全になくなったと判断されるのは、PSAが0.008以下である」といわれた。
 ところが後日調べて見ると、0.008未満の人でも再発している人がいた。ガンは人によっていろいろで、まことに厄介なしろものである。



417 ジェネリック医薬品

2011年4月病院にいったとき、医者に聞いてみた。ガンを抑えるのにホルモンの錠剤は必要だが、尿がでなくなったとき処方された「エピプロスタット」と「ハルナール」は、ガンに直接関係ない錠剤なのでやめたい、と申し入れたのだ。医者は、ジェネリック(後発医薬品)があるといっていたが、この二種類の薬については、再び悪くなったらもらうことにして断った。ホルモン錠剤については、ジェネリックにすることにした。

ガンとの闘いは長期戦である。できるだけ医療費負担を軽くしたいというのは人情であろう。ジェネリックに変えたことで、金額は32パーセント軽減(42日分で約4000円強)された。また薬を二つ減らしたことで約8000円(42日分)が削減された。

自宅に帰ってジェネリック薬のことを家内に話したら、ジェネリック医薬品の普及を図るために千葉市保健福祉局が作成した「ジェネリック医薬品希望カードについて」という案内を見せられた。その案内には「ジェネリック医薬品は、先発医薬品と同じ有効成分、効能、効果で、先発医薬品より安価な医薬品ですが、希望される場合には、医師や薬剤師への相談が必要となりますので、お送りしたカードを診察のとき保険証と一緒に医者に見せたり、薬局で処方箋と一緒に薬剤師に見せるなどしてご利用ください。」とあった。
発送された日付を見ると平成21年9月25日となっていた。現在が平成23年5月だから一年以上も前の案内である。無知というか、無関心というか、知らなかったために、本来安くなっていた医療費負担がかなり割高になっていたことは、反省である。



418 サプリメント

いろんな方のガン闘病記を読むと、サプリメントの話が出てくる。
そんな中で、ガン仲間から「マイナス水素イオン」というサプリメントの紹介を受けた。
私はあまり知らなかったから
『マイナス水素イオン 健康革命』(若山利文著 ナナ・コーポレート・コミュニケーション) 
『放射能に負けない体の作り方』(土井理沙著 光文社新書)、
『がんが消えた マイナス水素イオンの奇跡』(及川胤昭・鶴見隆史著 幻冬社)
『水素と生命』(若山利文著 Nanaブックス)。
などを購入して読んだ。

インターネットでは
家庭の医学(時事通信)水素の抗酸化力と医薬への応用
http://book.jiji.com/igaku_2006/info/health_08.html

一般社団法人 水素と医療研究会http://k-suiso.jp/

水素と医療研究会は医者の研究会である。マイナス水素イオンの臨床例はまだ少ないが、報告されている事例からみるとマイナス水素イオンの可能性は十分魅力的なものであった。また薬と違って副作用が無いのも魅力である。




419 近藤誠医師に学ぶ

「アキラめない 私のガン闘病記」をインターネットで発表したあと、たくさんの方からいろいろな感想を頂いた。

(一)「患者よ ガンと闘うな」
 「自分がガンになったら近藤誠医師の『患者よ ガンと闘うな』(文芸春秋)という本にあるようなガンとの付き合い方をしたい」というのがいくつかあった。
私は、この本を読んでいなかったので、すぐに図書館にいき、『患者よ ガンと闘うな』『患者と語る ガン再発・転移』『がん治療総決算』を借りてきた。いずれも近藤誠医師の著作で、1996年3月、1994年2月、2007年9月に刊行されたものであった。

近藤誠医師は、慶應義塾大学医学部放射線科の医師で、本の内容は、16年も前に書かれたものであるが、今読んでも衝撃的なものであった。日本のガン医療の問題点を指摘しているから、医者の仲間からは村八分にされることは目に見えている。そんななかで日本の「ガンに対するある種の常識とか社会通念」を否定した勇気に敬意を表したい。

それでは日本での「ガンに対するある種の常識とか社会通念」とは、近藤誠医師が例としてあげているのが
ガンは怖い
ガンなら手術や抗ガン剤
ガンで死なない一番の早道は「早期発見・早期治療」
そのためには、ガン検診が必要

などで、今でも多くの人が持っている常識、社会通念である。これを、近藤誠医師はすべて否定している。
さらに「日本のガン治療の質が悪くなった原因は、じつは権威とか名医といわれる専門家たちの言動にある」と指摘しているのである。

(二)近藤理論
近藤誠医師の考え方を以下、近藤理論としよう。
(1)ガンは「本物のガン」と「ガンもどき」がある。
「本物のガン」はかなり早い段階で転移をするガン。
「ガンもどき」は転移しないガン。ほとんどの場合、何もしなくていい。
ただし、二つのガンを病理検査で顕微鏡を見ても区別できないところに問題がある。

(2)手術は殆ど役に立たない
「本物のガン」は早い段階で転移しているから、早期発見・早期治療は役に立たない。手術しても、いずれ転移したところが進行して命を落とす。
「本物のガン」を手術しないで放置した場合、たとえば胃ガンだとすると胃の閉塞症、出血が起こる。この時検査をし、胃を切除すればいい。この場合もすでに転移しているから、いずれ命を落とす。
死亡する時期は「早期発見・早期治療」しても「放置」しても同じになる。
異なるのは胃袋のない生活の期間だ。と述べている。

転移しない「ガンもどき」にもかかわらず、患者の臓器が切除されている現状は容認できない、日本は手術偏重だと指摘している。

(3)抗ガン剤治療に意味があるガンは全体の一割
抗ガン剤で生存率が目覚しく向上する事例は、急性白血病、悪性リンパ腫、睾丸腫瘍、子宮繊毛腫、小児ガン。
抗ガン剤で生存率が向上するが先に触れたガンほどでないもの。乳がん、小細胞型肺炎、卵巣ガン、大腸がんの一部

そのほかの抗ガン剤は意味がない。ここで注意しなければいけないことは、医者の世界で抗ガン剤が有効というのは「ガンが縮小」することで「いのち」とは無関係な指標なのである。つまり、抗ガン剤でガンが3センチから2センチに縮小すると抗がん剤は有効となる。しかし(ガンが残っている限り)縮小したガンはすぐに増大するから抗ガン剤は無力である。延命効果のあることもあるがわずかに延びるだけで死亡する。延命効果のわりに副作用が強烈である。

(4)ガン検診は百害あって一利なし
早期発見・早期治療が有効という証拠はどこにもない。肺がん、乳がん、大腸がんについては海外の医療機関でがん検診が無意味であることが検証されている。にもかかわらず、日本では依然として早期発見・早期治療のもと、ガン検診が行われているのである。
そのほか、内視鏡での感染、医療被曝による発ガンの方が問題である。

(5)ガン治療で治せるのはごく一部、治らないことを率直に認めよう
ガンは転移するもの、治療しても無駄である。ガン治療の将来も、たいした夢がもてない。治らないことを率直に認めないと、長生きもできないし、楽に死ねない。だったら
「残る人生、悔いなく過ごしたほうがいい」
「苦しまずに死ぬために」鎮痛剤、麻薬系の鎮痛剤、モルヒネを使う。
近藤理論はデータに基づいて述べられているので説得力がある。しかし、がんの常識・社会通念といわれる、がん検診、早期発見・早期治療、抗がん剤利用はますます増えている。残念なことだ。

(三)私見では、「患者よ ガンと闘おう」に変えたい
ところで近藤理論の最後のところ「ガンは転移するもの、治療しても無駄である」とある、だから「患者よ ガンと闘うな」になるのだが、ここは納得できない。

というのは「ガンと闘う」のは手術、抗ガン剤、放射線だけではないはずだ。私の場合ゲルソン療法の「栄養療法」で「ガンと闘った」のである。
たしかにまだ1年9ヶ月しか経過していないが、全身に転移していた悪性の晩期ガンが、完全に活動を停止している。私はガンの三大治療法を受けなかった。でも、今は痛みもなくなり、生活を楽しんでいる。同じ生活を楽しむならガンを押さえ込んで痛みのない生活ができればいいに決まっている。

私の取った手段は「ゲルソン療法」であるが、これは病気になった原因を取り除こうとする考え方である。この療法は70年ほど前にゲルソン医師によって確立され、欧米で多くのガン患者を救ったとある。でもアメリカでは主流になっていない。もちろん日本でも主流になっていない。現在の医療は対症療法で「ゲルソン療法」のように病気の原因を治そうとしないからである。
しかし「ゲルソン療法」は済陽高穂医師、橋本豪医師、星野仁彦医師が実践して実績を出しているのである。近藤理論のように何もしないのであるなら、私のように「ゲルソン療法」を取り入れてみたらどうだろうか。

もう一つは、より積極的にサプリメントを取り入れている人もいる。サプリメントは色々あるようだが、私は先に触れたように「マイマス水素イオン」に注目している。
『がんが消えたーマイナス水素イオンの奇跡』(及川胤昭・鶴見隆史著 幻冬社)のなかでガンについての症例が紹介されている。鶴見医師は「手術、抗がん剤、放射線治療はもう受けるな」と述べている。

(四)ガンを正しく理解しよう
いま、国民の半分がガンで死亡する時代である。だからこそすべての人がガンについて正確な情報を持たなくてはいけないと思うのである。
医者から突然ガンの告知を受け、「手術をすること・抗ガン剤を使用すること」が生きのこる最善の方法といわれると、このアドバイスに乗ってしまうことになり、あとで後遺症に苦しむことになる。それを避けるには普段からガンとの付き合い方を考えておく必要がある。
また、家族との意見の違いも出てくる。あらかじめ家族と話し合い、ガンに関する知識を共有しておくことも必要である。

そこで、三冊の本を参考までに挙げておいた。ガンを告知される前に是非家族で読んでおかれるといいと思う。
『患者よ ガンと戦うな』(近藤誠 文芸春秋)
『今あるがんが消えていく食事』(済陽高穂 マキノ出版)
『がんが消えたーマイナス水素イオンの奇跡―』(及川胤昭・鶴見隆史著 幻冬社)
(2012.8.9記)




420 船瀬俊介氏の警告

近藤誠医師の本を読むまで、私は「ガンの三大療法」を信じていた。ところが近藤理論に出会って考え方を変えた。だから初めのころとガンにたいする考え方に変化が出ているのは勘弁していただきたい。
 近藤誠医師は、医者の立場から「日本のガン医療の問題点」を指摘している。一方で患者の立場に立って「日本のガン医療の問題点」を指摘している本も沢山ある。
 そのなかで、環境問題評論家の船瀬俊介氏の『ガンで死んだら110番―愛する人は殺された』(船瀬俊介 五月書房)を取り上げてみたい。
日本人は「医者信仰」「薬信仰」が強い。先に触れた三冊で納得できない人は、この本を読まれたらどうだろう。
 この本はガン患者の8割は「抗ガン剤」「放射線」「手術」で殺されている。ガン医療で潤う医療産業の存在を指摘、三大医療(手術・放射線・抗ガン剤)一辺倒の現代医療に警告を発している本である。
簡単にポイントを触れてみたい。

(1) ガン先進国・アメリカのガン治療は180度かわった
抗ガン剤による化学療法は無力だと認める。なぜならガン細胞はすぐに自らの遺伝子を変化させて、耐性を身につけて抗ガン剤を無力化する(ADG:反抗ガン剤遺伝子の発見)
抗ガン剤の致命的欠陥は、ガン細胞と闘う味方のリンパ球(NK細胞など)を総攻撃し、殲滅してしまうことを発表
抗ガン剤は強い発がん物質であり投与すると別の臓器・器官に新たなガンを発症させることを発表
(以上アメリカ国立ガン研究所(NCI)発表)
アメリカ政府調査機関(OTA)は1990年、抗ガン剤の有効性を完全に否定。代替医療のほうが末期ガン患者を救っていることをはっきり認めた。このOTAレポートでアメリカのガン治療は代替療法優位に変わっていったのである。

ところがアメリカのレポートを日本ではかん口令が敷かれていたのである。

(2)抗ガン剤 七つの疑問
日本での抗ガン剤に対する疑問については、星野仁彦医師による「抗ガン剤 七つの疑問」を船瀬氏は引用していた。以下の通りである。
固形ガン・転移・再発ガンに抗ガン剤は無力
抗ガン剤と認定される過程がデタラメ
抗ガン剤遺伝子のADG(反抗ガン剤遺伝子)を無視している
強い毒作用でQOL(生命の質)を著しく低下させる
リンパ球の活性(免疫力)を低下させ、感染症に対する抵抗力も下げる
抗ガン剤は猛発ガン物質。二次ガンを発生させる
抗ガン剤の使用について、ほとんどの医師が素人
(星野仁彦 福島学院大学教授・医学博士資料より)

(2) 厚生労働省の役人も認める
驚くべきことに厚生労働省の役人は、「抗ガン剤でガンは治せない」など、星野医師が指摘した点は十分認識していた。にもかかわらず、日本国民を苦しめている抗ガン剤を認めているのである。これは明らかに薬害ではないかと船瀬氏は指摘する。

(3) 医者は自分がガンのとき、抗ガン剤を使わない
寺山心一氏は自ら抗ガン剤で苦しんだ経験を元に、医者に「あなたがガンになったとき、抗ガン剤の注射を打ちますか」と聴いている。
271名の医師に聞いて、一人を除いて全員が使わないと答えた。
 医者は病院経営に病人(ガン患者)と高額な医薬品が必要であり、自分では使わない抗ガン剤を患者には使うのである。

(4) 15兆円のガン産業に巨大利権が存在
ガンを取り巻く利権のペンタゴンとして,以下の五つをあげている.
「政治屋(厚生族議員」
「官僚(厚労省官僚」
「学会・研究機関(医師会・ガン研・大学病院)」
「マスコミ」
「企業(製薬メーカー・病院)」

「政治屋」・・「企業」に対する権利誘導、見返りに政治献金。
「官僚」に対する人事権(首切り)見返りに情報コントロール
「官僚」・・「企業」に対する許認可、見返りに天下り・招待ワイロ。
「学会・研究機関」に対して人事介入、見返りに政策協力(審議会)。
「マスコミ」に対しては免許権(放送法など)、見返りに癒着(記者クラブ)
③ 「企業」・・「マスコミ」に対する広告料(口止め料)、見返りに自主規制
   「学会・研究機関」に対して研究費、見返りとして研究支援(開発テスト)
④ 「マスコミ」・・「学会・研究機関」にたいして攻撃回避、見返りとして学術情報の操作

「国家までもがこの利権構造の一翼を荷なっている。マスコミにとってスポンサーの製薬メーカーは神様です。スポンサーに関わることは一行一字もかけない、いえない。これがマスコミの本音です。また企業や政界に研究費や名誉、地位を握られた「学会」も利権の奴隷です」船瀬氏は怒りをこめてこう記述している。

(5) ガンは自然治癒力で治る病気
 船瀬氏は日本のガン医療の問題点を厳しく指摘した上で、ガン三台療法に依存しないガンとの付き合い方を「諦めないでください!ガンは自然治癒力で治る病気です」という章を設けて述べている。ここでは実際にガンに罹患しながらガンの三大療法を拒否し、ガンとどのように戦かたかを詳しく解説しているのである。

星野仁彦医師 福島学院大学教授・医学博士の事例は、自身医者で末期の大腸ガン・肝臓ガンに罹患し、五年生存率0%といわれた段階で抗ガン剤を否定し、星野式ゲルソン療法によりガンを完全克服した。
 
川竹文夫氏はNHKのディレクターで腎臓ガンに罹患し、手術をうけた。早期ガンであったが、彼は「不安と恐怖に襲われた、そして自らの命をコントロールできない、というやりきれなさに苦悩、煩悩した」と述べている。
多くの文献を調べ、ガンを克服した経験者に会う中で、治らないはずのガンでありながら、多くの生存者がいることを知って、「ガンが治りにくいのは、治らないものだという、誤った信念のためではないかと気づく」。
「ガンは治る」このことを多くの人に知ってもらいたい、ここから川竹氏の活動が始まった。『幸せはガンがくれた』の著書の中に触れられている。

 伊丹仁朗医師 すばるクリニック院長。『笑いの健康学』(三省堂)の著者。
人間が生まれつき持っている「ガンをやっつけるキラー細胞(NK細)」、その攻撃力はその主人で人間の気分や感情で、大いに変化する。
 ガン治療の最大目的は、このキラー細胞を「強くする」ことにつきるが、日本のガン医療の現場ではまったく行われていない。
伊丹医師は「笑いと免疫力」の研究から笑いがNK細胞を活性化することを立証している。反面『悲しみ、ストレス』を受けるとNK細胞はとたんに元気がなくなる。
伊丹医師は、『笑い』をがん治療にとりいれ、「生きがい療法」として活用している。

(6) 沈黙する患者の側にも責任がある
巻末資料で船瀬氏は「沈黙する患者の側にも責任がある」と述べている。患者が沈黙することで、ガン・マフィアたちは、やりたい放題のことができるからだ。
「だから声を上げなさい、疑問は訊きなさい、納得するまで尋ねなさいといっている。悲しいことですが身内、友達がガンで亡くなったら、すぐさま110番のダイヤルをしなさい、行動を起こしなさい。刑事で告訴・告発をしなさい。民事で損害賠償の請求裁判を起こしなさい」と述べている。

今の恐るべき日本の医療現場を変えるには、私たち一人ひとりが取り組んでいかなければ変えられない。そうでなければこれからも多くの人達の犠牲が積み重ねられることになる。船瀬氏は歪みきった現代のガン治療の実態を白日の下にさらしているのである。
(2012.8.9記)



421 酸化と還元と(サプリメントその2)

マイナス水素イオンのことを調べていると「酸化と還元」という言葉が出てくる。この「酸化と還元」という言葉に私は興味をもった。

(一) 酸化と還元と
 「酸化」というのは、物が燃える、鉄がサビる、物が腐ることをいい。物理学では「酸化とは電子を相手から奪うこと」を意味するとある。
 酸化と逆の反応が「還元」である。酸化を元に戻す、あるいは酸化を防止する。
サビた釘を「マイナス水素イオン」の水につけておくとサビが取れ鉄色の元の釘になる(実験中)。物理的には「余分に余っている電子を相手に与えること」とある。

(二) からだが酸化するとどうなるか
 人間のからだを酸化させるのは「活性酸素」である。活性酸素は酸素の中でも反応する力が強く、さらに活性酸素の中でも「ヒドロキシラジカル」が最も凶悪である。
 「ヒドロキシラジカル」はタンパク質、核酸、脂質、糖質などと反応して無差別に細胞を攻撃する。これが細胞を酸化させて、糖尿病、高血圧、動脈硬化、脳梗塞、など生活習慣病の原因になり、ガンを発生させるきっかけになる。またアトピー性皮膚炎やシミ、シワの原因になり、老化のスピードを速めるのである。(家庭の医学 時事通信より抜粋)

(表)活性酸素が引き起こす主な疾患
循環器・呼吸器系  心筋梗塞・動脈硬化・肺炎・狭心症など
脳神経系   脳梗塞・てんかん・脳溢血・パーキンソン病・自律神経障害など
消化器系   胃炎・胃潰瘍・胃ガン・肝硬変・クローン病・膵炎など
血液系    白血病・敗血症・高脂血症など
内分泌系   糖尿病・副腎代謝障害など
皮膚系    アトピー性皮膚炎・日光皮膚炎・皮膚腫瘍など
眼科系    白内障・角膜障害・網膜炎症など
腫症系    喫煙によるガン・化学発ガン、放射線障害など
指示組織系   関節リュウマチ・自己免疫疾患・膠原病など
(家庭の医学 時事通信)

からだの中にはもともと活性酸素を無力化する「抗酸化物質」がある。SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)、タカラーゼ、グルタチオンと呼ばれる酵素である。
 ところが加齢とともにこれら抗酸化酵素が減少して、大量に発生する活性酸素に対抗できなくなる。だから40歳を過ぎると生活習慣病が発症してくるのである。
 そこで減少した抗酸化酵素を補うためにビタミン類、ポリフェノールなどのファイトケミカル類の抗酸化物質を食事やサプリメントで摂取することが勧められているのである。

(三) からだを還元するとどうなるか
 からだを酸化から守る考え方をさらに進めて、「酸化」したものを「還元」したら元の健康なからだになるのではないか、という考え方が出てくる。サビた釘を「還元」すれば元の釘になるイメージである。

 実は今までにも、「還元」すれば生活習慣病やガンが治るのではないかという発想で挑戦した事例がある。ところがうまくいかなかった。理由は、還元に使われた還元物質(ポリフェノール、COQ10、ビタミンE、ビタミンCなど)の分子量が大きすぎて細胞レベルに到達しなかったことと、天文学的数の細胞やミトコンドリアのなかで絶えず発生する活性酸素に対して、これに対抗する還元物質を大量に供給ができなかったからである。
『マイナス水素イオン ー健康革命』(若山利文)

(参考)
ただし、先に触れた星野仁彦医師が指摘するゲルソン療法での「生野菜ジュースのガン抑制メカニズム」で生野菜ジュースがガンに対して有効なことが述べられている。
409b(星野式ゲルソン療法参照)

もちろん、ゲルソン療法の標準といわれる一日 3000ccといった大量な生野菜ジュースは普通の生活では摂りにくいのは事実であり、これを補う還元物質が望まれていたわけである。

(四)マイナス水素イオン その驚くべき発見
からだを還元するために、分子量がケタ違いに小さく、還元力もケタ違いに強力な物質が見つかったのである。これが「マイナス水素イオン」である。
「マイナス水素イオン」というのは水素原子に電子一個を付加したものである。活性酸素の中で最も凶悪なヒドロキシラジカルと選択的に反応して中和し、水に変え体外に排出する強力な抗酸化作用が注目されているのである。
 「マイナス水素イオン」は不安定な物質で自然界では一時的にしか存在しない物質である。ところが最近の研究で「マイナス水素イオン」をイオン結合して、粉末化する技術が開発され、「マイナス水素イオン」の欠点が克服され、からだのなかで水と反応し、大量にかつ持続的に供給できるようになったのである。
 水素は宇宙で最も小さく、最も多く存在する原子である。分子量が小さいことから細胞レベルや脳関門を通過して体のすみずみまでいきわたり、かつ大量に供給できることで、からだ全体で効率よく抗酸化力を発揮することが出来るようになったのである。
 つまり「マイナス水素イオン」の発見により、上で述べた「酸化」したからだを「還元」することが可能になったのである。

(五)水素の時代
 先進的医者を中心として「水素と医療研究会」(社団法人)のような「マイナス水素イオン」の臨床的研究は始まったばかりである。生活習慣病の抗酸化(還元)だけでなく「抹消血液循環の促進」「TCA回路(クエン酸回路)の活性化」「脂肪代謝の促進」「放射能の体内被曝の軽減」など色々な分野での研究が進められていくことになるであろう。「水素の時代」が始まったのかもしれない。

 健康雑誌「壮快」に生活習慣病だった人の症例が「食べる水素」として紹介されている。
(2012年8月号、2011年7月号)

 ガンに対して「マイナス水素イオン」がどのような働きをするのかまだよくわかっていない。しかし「がんが消えたーマイナス水素イオンの奇跡―」(及川胤昭・鶴見隆史 幻冬社)に見るように先進的な医者はすでに積極的にガン治療に取り入れているのである。紹介された症例には、ガンが消えてしまった症例が出ている。
(2012.8.15記)
             
追記
マイナス水素イオンのサプリメントについては、2014年2月1日ある事情で飲むのをやめた。 
ただ水素の持っている可能性については大いに期待している。今後も注目していきたい。
( 2014.2.2記 )    




422 ウォーキングの楽しみ方


2011年4月春になってウオーキングを再開した。毎日、同じような時間に歩いていると顔見知りができる。挨拶するのは気がひけるが、したしみをこめて「ニックネーム」をつけるのは楽しみである。遊び感覚だから罪は無い。
いくつかをあげてみよう。

・眼鏡のとっつぁん=トンボ眼鏡のような雰囲気、自転車ですいすい
・ヒゲ爺=下あごに白ヒゲを蓄えた人、颯爽と自転車に乗っている
・鬼瓦=顔も身体も四角い、のっしのっしと歩く姿は鬼瓦である
・昔なでしこ=細面、昔の面影が残っているかな
・電車ごっこ=いつも二人で一組、背の小さい人がいつも前、電車ごっこみたい
・ザトペック=手を大きく振り一生懸命歩く姿は、昔のマラソン選手を思い出す
・犬の糞まき親父=犬の糞を茂みに撒いたり、花見川に撒いたり不愉快な奴
・忍び=まっすぐな姿勢で身体がほとんど揺れない、忍びが走っているような女性
・村中ハルミ=両手を肩まで上げ、私が私がと掻き分けるように走る。ハルミにそっくり
・インド人=哲学的雰囲気を持った人
・案山子カカシ=やせた二人の男性、今日も海まで散歩ですか
・斜塔=ピサの斜塔のように少し傾いている
・走れメロス=一生懸命に、走る、走る
・豆タンク=背は低いがエネルギッシュに歩く姿は豆タンク

ウォーキングの楽しみの中に、囲碁仲間との出会いがある。4月、久しぶりに会った人から、最近見られませんが、仲間内では「碁敵と喧嘩でもしたんですかね」と話していたという。まことにけしからん噂話である。川柳にあるように「碁ガタキは憎しもにくし懐かしき」。それでも誘われると血が騒ぐ。もう少し気力(棋力?)が回復したら出かけていこうと思っている。



423 アキラめない


長男から送られてきた写真には孫をふくむ長男家族全員が「アキラめない」のシャツを着ている。家族の絆を感じてしまう写真であった。


                 

424 飛び立つ寸前のアゲハチョウ



425 ガンの痛みの本質

独立行政法人「大阪医療センター」の資料によると「前立腺ガンは骨(骨柱と骨盤骨)、リンパ節に転移しやすく、進行性前立腺ガンの八割は骨転移している。骨に転移していると骨を脆くし、痛みや骨折を引き起こす」「骨移転のメカニズムは原発から分離したガン細胞が血液やリンパの流れに乗って転移し、骨に到着したガン細胞は破骨細胞というものを活性化させて骨を通常でありえない頻度で破壊させる」とあった。

「破骨細胞」は、普通は古くなった骨の代謝に使われるもので、古くなった骨細胞を形成する骨の成分を溶かして血液中に放出し、代謝を促す働きがある。ところが転移したガン細胞は、正常な骨を「破骨細胞」によって破壊するわけである。第一図の骨シンチで示した場所が、まさに痛みの元になっていたところであった。

医者からは骨折の恐れがあるから、ラジオ体操やウォーキングもだめといわれていたが、ラジオ体操、ウォーキングは軽めにしたとしても「鉄棒へのぶら下がり」は無謀、明らかにいきすぎである。大事に至らなかったことはさいわいであった。


ところで骨の代謝サイクルは、成長期の子供で半年から1年、成人期を迎えた骨は約3年といわれている(参考:kotsryou-guide.con)。したがって、骨折に対しては、これからもかなり長い期間、注意が必要といえる。

400 ガン備忘録目次
             

426 ノルディックウオーキング


(一)誕生プレゼント
 二月四日に七十歳、古希の誕生日を迎えることができた。
子供たちから誕生祝いとしてノルディックウオーキングポールを送られた。
早速誕生プレゼントのノルディックポールを使ってみた。
花見川のサイクリンロードから検見川神社ルートである。三日前に降った記録的な大雪で、街中は歩道でも結構雪が残っているのに、花見川サイクリングロードは歩くところには雪がなかった。雪がなかったことは予想外であったし人もまばらで、ノルディックウオーキングの練習にはぴったりのコースであった。

(二)簡単だからいいね
ノルディック複合というオリンピックの種目がある。ソチ・冬季オリンピックで渡部暁斗選手が20年ぶりに銀メダルに輝いた。スキーのトライアスロンといわれるように過酷なスポーツとして有名である。
ノルディックウオーキングというのは解説書によると「ポールを使って歩く最新のフィットネスウオーキング」とある。もともとクロスカントリースキー選手が夏の間の体力維持や強化のために行っていた「スキーウオーク」というトレーニングの一つから一般の人を対象にしたフィットネスウオーキングとして新しくプログラムされたものとあった。

特徴は
1. 季節を問わない、
2. ポールを使えるところならどこでも、
3. 始めようと思ったらその日から、
4. ポールを使って地面を押しながら歩くところがあたらしい点、
5. 地面を押すことで脚部中心の運動から全身運動となった
6. 二の腕や腹部のシェイプアップになる、
7. 運動量はウオーキングの二割アップ

  近隣でノルディックウオーキングをしている人は今まで10人程度しか見ていない。まだまだ普及にはほど遠いのであろう。
だから、スキーのストックに似ているポールを使って雪道を歩いていると「記録的な大雪の中でスキーのストックをつきながら危なっかしく歩いている人がいる」そんな反応なのかもしれない。

ポールの長さや歩き方はまだしっくりいっていないが、背中を伸ばし、手を大きく振って歩くのは、なかなか気持ちがいいものである。

(三)問題点はゴム製のキャップ
 問題点はストックの先につけるポールキャップ(ゴム製)の消耗が早いことである。私の場合二ヶ月持たなかった。二組だと1000円から1700円ぐらいである。スパイク付だと持ちがいいが値段が高いようだ(経験者の話ではスパイク付だと一組24000円と聞いたことがある)。これから日本でも本格的に普及していくに当たってゴム製のキャップの持ちを良くするか、価格を安くするか、ぜひ改善していただきたい点である。

(四)歩くときは気をつけよう
 春真っ盛り、桜の花を見上げながら歩いていたところ、地面のくぼみに足を取られ、倒れこんでしまった。情けない話で、擦り傷を二箇所作ってしまった。
けつまずいて、地面に投げ出されたのはこれで二回目である。「転ばぬ先の杖」というが、杖(ノルデックポール)を突いていても役に立たなかった。けつまずいたとき、送り足が出ないのである。反射神経が元々鈍いのか、あるいは年齢とともに鈍くなったのかである。いずれにしろ足元に十分気をつけるしかないようだ。
(2014.4.22)
400 ガン備忘録目次

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